12月11日
前の日記にはさらさらっと国境を越え、たように書いたけれど、
そこには幾多の中国式洗礼が待ち受けていたのでありました。
ラオスで平和ボケしたうち。
本当に幸せでした。
でもさようなら!
ここはラオスと中国の本当の本当のさかいめ。
ボーテンという所。
素朴な道をひた走っていたうちらの目の前に、突如として目の前に要塞のごとくはばかるは中国の辺境!!
そして迷彩を着た警察がバスに乗り込んできた。
うちはそう、この数時間前、いや、数日前から少し悩んでいた。
なぜならうちは中国ビザを持っているとはいえ、それは上海勤務時代に取った就労ビザ!
しかし、今はプーだ。
なので、聞かれた時の理由、というか言い訳、というか、でまかせをいかにうまく言い、
そして警戒されずに通り抜けるかということを考えていた。
そしていよいよやってきた。
怖そうな顔しちゃって!!このぅ~!
警察「(パスポートジロジロ)中国で何をやっているんだ」
うち「照明の仕事です。にこにこ」
警「ふぅん?」
うち「上海で仕事しているんですよ、それで今、以前上海万博が終わってからいったん東京の本社に戻って、それから今また上海に戻ることになったんです。でも上海に戻る前についでに旅行しようと思って・・・べらべらべ~ら」
警「ついでに旅行ね。」
はい、と、パスポートを返される。
ははー!!第一関門突破!!!!
それから外に出ると、乗客全員自分の荷物を出し、ずらっと横一列に並ばされて、荷物チェックを受けている。
おそらく外人の男は特に、カバンの中身は全て出し、これはなんだ、それはなんだと根掘り葉掘り聞かれていた。
逆にうちは最後の一人で、先ほどの質問してきたおじさんも含め、なぜか中国語を褒められるはめに(内心はびびりまくり)。
そしてハンコも何事も無く押してもらい、晴れて中国に足を踏み入れたのでした。
が。
そこに待ち受けていたのは大量の闇両替屋のおばちゃんたち。
キップはひたすら周りの国の通貨と比べて弱いので、ここで替えとかないとだめなんだ。
いくら、と聞くと、60だという。10000キップ60元ということか。
相場はよく知らないが、そりゃないよおばちゃん。
出しかけたキップをしまいながら、せめて70だね。と交渉に出る。
おば「分かった分かった、いいよー!」
うち(ああ、もうちょっといけたぁ。)
電卓で素早く計算するおばちゃん。
はい、160.5元ね。
おいまて。
さっき電卓で165.5元やなかったかい!?おば「え?ちがうよー!160.5元だよ!」
うち「ちがわい!したらもっかい電卓で計算してみ!!」
にやにや~っと他のヤミ金おばさんが見ている。
なるほど、これがやつらの手ね。
だから電卓を素早くしまったんだ。
おばさんも、あんたやるね、とばかりににやっと笑って5元を渡してくる。
うちもにやっと笑って、やっぱ中国人だね、と受け取る。
そういえば、うちが最後の1人だったんだ。
じゃあがんばれよーと言って走ってバスに向かう。
ていうか、ここは公安の施設内なのに、堂々としてるわ。いいのか?
そしてさらに走ること数時間。
昆明に着いた。
ここは上海の会社を辞めた際、ついでに旅行して帰ろうと思って来たところだ。
その時も、昆明市は何も無いと聞いていたので素通りしたけど、
今回もその日のうちに四川省の成都に行くことにした。
キップも買って、まだ時間があったので、腹は空いていないけど先にごはんを食べることにした。
それが間違いだった。
荷物もあるし、近場ですまそうと昆明駅の前の通りにある、おかず何個でいくら、という所に入った。
適当に注文し、席に座ると頼んでいないが、大根と牛肉の骨が入ったスープが出てきた。
なんだぁ?うちは頼んでないよ。
でも向こうもなんも言わないし、きっとセットだったんだろう。
と思い、なんの味もしない、はっきり言って不味いそれを飲んだ。
すると会計時。
スープを運んできたおばさんが近寄ってきて、
スープ代、8元!!(10円ちょっと)
うおおおおやられたーーー!!!!!うちもブチギレました。
久々に頭にかーっと血が上って、怒鳴り合い。
払っちゃえよ、たった何元だろー
と周りのやつもニヤニヤとはやし立てる。
うわあーやっぱこいつらグルか!!!
なんだ、せっかくバスの中でいろんな楽しい中国人と過ごせたと思ったらこれか!!
よっぽど殴ろう殴ろうと思ったけど、くぅう~~っと我慢。
もういいよ!と金を渡し店を出たのでした。
でも店を出て、30メートルくらい歩いたらなんか笑っちゃった。
人間なかなかキレることってあんまりないし、8元であんなに公然と怒りをぶちまけれたんならまあいいや。
逆になんか清々しいのでありました。
でも列車の中で、そのことを思い出していると、
そして頭に血が上りすぎて、20元(300円弱)も多く払っちゃったのでした。
ああー
もー
やっぱ許せん!!チャイナにはすっかり慣れたと思っていたのに、やっぱり食わされてしまった。
恐るべしチャイナ!
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